ガーナ栄養改善プロジェクト Better Nutrition, Brighter Future 途上国における栄養改善 ソーシャルビジネスで世界を変える

栄養改善で子どもたちの未来を拓くガーナ栄養改善プロジェクト

ガーナ栄養改善プロジェクトとは?

味の素グループが創業以来積み重ねてきた、食品やアミノ酸についての膨大な知見。それを、開発途上国の深刻な栄養不足の問題を解決するために活かせないだろうか―。その想いをソーシャルビジネスで実現することを目指して始まった「ガーナ栄養改善プロジェクト」。離乳食の栄養バランスを改善・強化するサプリメントの製造・販売を通じて、離乳期の子どもの栄養改善への貢献を目指しています。2009年、味の素グループ創業100周年記念事業として始まったこのプロジェクトは今、ガーナ政府機関・大学をはじめ、さまざまな国際NGOや企業の協力を得ながら、着実に歩みを進めています。すべての人々のいのちの基本である「食・栄養」をよりよくすることで、子どもたちの健やかな未来を拓く。ガーナの地から始まった私たちの挑戦は続きます。

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途上国における深刻な課題である栄養不足

  • 飢餓・栄養不良状態にある人数 10億人
  • ビタミン・ミネラル不足の状態にある人数 20億人
  • 5歳未満で栄養不足が原因で死亡する人数 260万人(年間)

年間所得3,000ドル以下の低所得者層、いわゆるBOP(Base of the Pyramid)層は、世界人口の約60%、41億人にのぼり、特に開発途上国に集中しています。こうした国々はさまざまな社会課題を抱えていますが、特に乳幼児の発育不良と高い死亡率が深刻です。

味の素グループは「栄養改善」の見地から、こうした課題の解決に取り組んでいます。

MDGsへの貢献※
  • ※MDGs(国連ミレニアム開発目標)とは:「2015年までに世界の貧困を半減すること」などを目指し、開発途上国の貧困問題の解決のために、国連や各国政府などの諸機関が共通の目標として8つの目標にまとめたもの。日本を含む189カ国が採択した2000年の「国連ミレニアム宣言」と、主な国際開発目標をもとに設定され、達成期限と指標が設定された目標。
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The First 1,000 days 健康で豊かな未来を実現するために

最初の1,000日の栄養が、子どもたちの未来をつくる

途上国で深刻な課題である栄養不足は、子どもの身体や脳の発育などに様々な悪影響を及ぼします。この改善の鍵となるのが、妊娠から子どもが2歳の誕生日を迎えるまでの3年間、つまり「人生最初の1,000日」の栄養。この「最初の1,000日」の栄養不足によって引き起こされた成長不良は、その後の期間に取り戻すことは難しいといわれています。そこで味の素グループは、生後6カ月から24カ月の離乳期における栄養不足の改善に注目。タンパク質や微量栄養素などが不足しているガーナの伝統的な離乳食「koko」に加えるサプリメントの普及を通じて、子どもたちの健やかな未来をつくっていきます。

栄養不足によるガーナの子どもの成長不良

理想的なアミノ酸組成を持つ母乳と比べると、穀物中心の離乳食は必須アミノ酸「リジン」の他、微量栄養素なども不足しています。ガーナでは、離乳食を与え始める生後6カ月以降の栄養不足が原因で成長の遅延が起こり、2歳令では30~40%の子どもが低身長となっています。低身長児は免疫系や知能の発達も十分でない場合が多いといわれています。

  • 出所:Ghana Health Service (GHS)

離乳食の栄養バランスを整える「KOKO Plus」

ガーナの伝統的な離乳食「koko」は発酵コーンでつくるお粥ですが、WHO等の栄養必要量推奨値に対してエネルギーやタンパク質、微量栄養素が不足しています。そこで、kokoの調理時に加えることで、それらの栄養素を補えるアミノ酸入りの栄養サプリメントとして「KOKO Plus」を開発しました。保存安定性試験、味覚調査などを経て、ガーナ政府から栄養効果確認試験実施および「KOKO Plus」製造の許可を取得。現在複数の村での栄養効果確認試験や流通モデル構築のためのテスト販売を進めており、2014年度以降の本格販売を目指しています。

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パートナーシップで未来をつくる味の素グループが目指すソーシャルビジネス

開発途上国でのソーシャルビジネスを目指したプロジェクトでは、途上国特有の多くの問題を乗り越えなければならず、企業1社のみでの推進は困難です。そこで、政府機関をはじめとした現地のステークホルダーや、経験豊富なNGO・国際機関・企業とパートナーシップを築き、シナジーを発揮することで、より効果的、効率的に新たな、持続可能なビジネスモデルを構築していくことを目指しています。

  • 研究開発 現地ニーズを徹底的に探る
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  • 生産 現地企業と現地で生産する
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  • 教育 母親に栄養の大切さを伝える
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  • 販売 新たな流通モデルを構築する

連携するパートナーが寄せる、想いや期待

INF Dr.Shibani Ghosh Nevin Scrimshaw International Nutrition Foundation (INF)

INFは、味の素グループとともに1995年から開発途上国において、必須アミノ酸のリジンによる栄養、免疫力、健康状態の改善の実証試験に取り組んできました。このプロジェクトは、味の素グループ、ガーナ大学とのユニークな連携を通して、その科学的知見を実地に応用する試みです。この共同プロジェクトでは、安価な栄養サプリメントにより幼児、子どもの成長を改善する可能性をテストしており、成功すれば、慢性的な栄養不足の問題を抱える、世界の、少なくとも20カ国以上の国で応用できるモデルとなることが期待されます。私たちは、このプロジェクトを通じて、世界中の子どもたちの栄養改善に貢献できることをうれしく思います。

ガーナ大学 Prof.Kwaku Tano-Debrah Department of Nutrition and Food Science, University of Ghana

子どもの栄養不良はガーナでは大きな問題となっており、対策が求められています。ですから、官民連携でこの社会問題を解決するモデルになりうる本プロジェクトにガーナ大学が参加できることを、誇りに思っています。本プロジェクトで私たちは、ガーナ側のまとめ役としての役割を果たしています。GHSなどの政府機関との連携推進はプロジェクトの成功に必須のものです。プロジェクトを通じて、すべての関係者がWin-Winの関係を築けることを、強く期待しています。