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2014年9月29日
味の素(株)、タイのアユタヤ工場にバイオマス
コジェネレーションシステムを導入
〜CO排出量削減推進とコスト低減を目的に40億円を投資〜

 味の素株式会社(社長:伊藤雅俊 本社:東京都中央区)は、うま味調味料「味の素®」を生産するタイの基幹工場(タイ味の素社アユタヤ工場、所在地:タイ国アユタヤ県)に、12.5億バーツ(約40億円)を投じ、当社グループで初めて「再生可能エネルギー※1」であるもみ殻を燃料とするバイオマスコジェネレーションシステム※2を導入します。2014年12月から建設を開始、全設備が完工し試運転が終了するのは2016年2月、本格稼働は2016年3月を予定しています。工場で使用する全ての蒸気を供給すると同時に蒸気タービンで発電を行い、購入電力の一部を自家発電に切り替え、エネルギーコストの低減を実現します。

 当社グループ全体の2013年度のCO排出量は約220万トンで、その82%を海外工場からの排出量が占めています。特に経済成長が著しく、今後も事業成長が見込まれる東南アジアでのCO排出量の増加抑制は当社グループにとって重要な課題です。今回のバイオマスコジェネレーション システム導入により、1年間に排出するCO量の2.7%に相当する約6万トンが削減されます。また、コジェネレーションシステムの導入により、工場で使用する電気の4分の1を自家発電する予定で、今後予想される購入電力価格の高騰リスクを緩和し、停電時の機会損失リスクを低減することが可能になります。

 アユタヤ県は、世界有数の米生産国であるタイの中心的な穀倉地帯にあり、多くの精米所で大量のもみ殻が発生します。まだ有効に利用されていないもみ殻も多く安定的な調達が可能と判断しました。当社は、カンペンペット工場でも、もみ殻を燃料とするバイオマスボイラーを2009年より稼働させており、バイオマス燃料の使用はタイで2工場目です。今回の投資により、タイでの再生可能エネルギー利用比率は22%から33%にアップします。なお、当社グループ全体では、ベトナム、ブラジル、フランスでもバイオマス燃料の使用実績があります。

 味の素グループは、今後も、過去から蓄積してきた各国でのバイオマス燃料利用技術について積極的拡大を進め、地球環境に配慮した生産活動を継続していきます。

【完成予想図】
【燃料のもみ殻】


※1 再生可能エネルギー
使用するバイオマス(もみ殻)燃料は、植物の成長過程でCOを吸収するため、燃やしてもCO排出量をゼロ(カーボンニュートラル)とみなされ、それから得られるエネルギーは「再生可能エネルギー」と位置付けられる。

※2 コジェネレーションシステム
熱源より、電力と熱(蒸気)を生産し供給するシステムの総称であり、国内では「コジェネ」あるいは「熱電併給」、海外では、“Combined HeatPower”あるいは“Cogeneration”等と呼ばれる。


アユタヤ工場 正門

アユタヤ工場 本館

<タイ味の素社 アユタヤ工場の概要>
(1)所 在 地 タイ国アユタヤ県
(2)稼働開始 2013年7月
(3)生産品目 うま味調味料「味の素®
(4)生産能力 64,000トン
(5)従業員数 約570名
(6)敷地面積 204ha


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