味の素株式会社(社長:伊藤雅俊 本社:東京都中央区)の100%子会社である味の素アニマル・ニュートリション・グループ株式会社(社長:富樫洋一郎 本社:東京都中央区、以下AANG)は、フランスで生産・販売している飼料用アミノ酸のトリプトファンの生産能力を、年間4,500トンから7,500トンまで増強します。新技術導入による競争力強化と同時に、飼料用アミノ酸の市場価格の変動に対応して生産品目を切り替えるフレキシブル生産体制を強化することにより、収益の確保・安定化を実現します。
飼料用トリプトファン市場は、味の素グループが積極的に行っている需要創出活動により、過去5年間年率約40%のペースで急速に拡大しており(2014年、AANG調べ)、今後も順調な拡大が期待されます。このたび、従来から推進している、少ない原燃料での生産を可能にする低資源利用発酵技術をさらに発展させた新しい生産技術を導入することにより、コスト競争力の向上と、低環境負荷での増産が可能になります。また、他の生産品目(リジン、スレオニン、バリン)との設備共有化を合わせて実施し、必要に応じて生産品目の切り替えが可能な生産体制を強化します。この“新技術の導入による競争力の強化”と“フレキシブル生産体制の強化”を同時に実施する生産体制整備により、将来の増産にも小投資で効率的に対応することが可能になることから、今後も高成長が見込まれる飼料用トリプトファン市場において収益の極大化を図ります。
今後は、フランス以外の飼料用アミノ酸の生産拠点でも、低資源利用発酵技術を中心とする最新の生産技術の導入を進め、既存設備活用によるフレキシブル生産体制の強化を推進し、飼料用アミノ酸の中期事業戦略である「スペシャリティ事業の拡大とコモディティ事業の競争力強化による安定的な事業収益の確保」を目指します。
味の素グループは、半世紀にわたり、最先端のアミノ酸発酵技術開発と地域に密着した販売活動を行い、飼料用アミノ酸の需要創出に取り組んできました。今後も飼料用アミノ酸のリーディングカンパニーとして、お客様にとって価値ある製品とサービスを提供し続けます。
飼料用トリプトファン増産の概要
(1)生産拠点 | : | 味の素ユーロリジン社 アミアン工場(フランス) |
(2)今後の予定 | : | 2014年12月 着工 2016年 5月 完工 |
(3)生産能力 | : | 7,500トン/年(完工後) |
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味の素ユーロリジン社アミアン工場外観
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参考資料
■味の素アニマル・ニュートリション・グループ株式会社の概要
(1)英文 |
: |
Ajinomoto Animal Nutrition Group, Inc. |
(2)所在地 |
: |
東京都中央区 |
(3)設立 |
: |
2011年9月1日 |
(4)代表者 |
: |
取締役社長 富樫洋一郎(とがし よういちろう) |
(5)事業内容 |
: |
飼料用アミノ酸を含む動物栄養事業を営む会社等の株式の所有を通じた 当該事業の統括・管理および当該動物栄養事業 |
(6)資本金 |
: |
500百万円 |
(7)株主構成 |
: |
味の素(株)100% |
■味の素ユーロリジン社の概要
(1)英文 |
: |
AJINOMOTO EUROLYSINE S.A.S. |
(2)所在地 |
: |
フランス パリ |
(3)設立 |
: |
1974年8月14日 |
(4)代表者 |
: |
社長 Daniel Bercovici(ダニエル・ベルコビッチ) |
(5)事業内容 |
: |
飼料用アミノ酸および副産物の製造、販売 |
(6)資本金 |
: |
27百万ユーロ |
(7)株主構成 |
: |
味の素アニマル・ニュートリション・グループ(株)100% |
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