味の素グループの歩み

1964年(昭和39年)
1月24日「クノール®スープ」発売

ロングセラー商品「クノール®カップスープ」や、ヒット商品「クノール®スープDELI」など、スープが主力商品の「クノール」ブランド。 1月24日は、その第一歩ともいえる「クノール®スープ」が発売された日です。

発売当時の1956年から1970年の15年間、日本は年平均名目経済成長率15.1%という驚異的な高度成長を遂げました。
味の素社の売上高は、236億円(1956年度)に対し1,252億円(1970年度)と約5.3倍に増加。味の素グループは、外国企業との提携を積極的に進めるとともに、食品事業への進出を進めるなど、道面豊信、鈴木恭二両社長のもと事業規模が著しく拡大し、多角化を進展させました。

 

当時の日本食品工業社

1958年1月、味の素社は(旧)日本食品工業社の営業権を買収し、資本金50万円で日本コンソメ社を設立しました。
同社は本社及び工場を東京都世田谷区に置き、固形スープなどの生産を行いましたが、同年5月には社名を日本食品工業社に改め、インスタント食品事業を本格的に開始。1962年年初より、川崎市下野毛にある味の素社有地に新工場を建設し、生産を開始しました。

1963年には、世界有数の規模を誇っていたコーンプロダクツ社(CPC international Inc. 以下CP社)と提携し、味の素グループのスープ事業は飛躍的に発展。CP社の高性能製造設備が導入されるとともに、マーケティングノウハウを導入することで、従来より緻密で体系化された手法による商品化計画が可能になりました。

1964年に発売された
クノール®スープ

川崎にある現在のクノール食品社

商品訴求の主要点は、「本格的な洋風スープを手軽に味わえる」ということに置き、試作品の作成、消費者グループによる味覚テスト、日本人向けの手直し作業を経て、1964年1月に「クノール®スープ」が東京地区から、更に9月から全国発売されました。

販売は好調で、5種類からスタートし、1969年には15種類にまで及びました。この中で特に好評だったのは、1966年1月発売の「コーンクリームスープ」です。

1965年2月には「クノールコンソメ」を発売し、1968年にはコンソメスープ市場において80%以上の市場占有率を占めるに至りました。
その後、1965年5月に、社名を現在のクノール食品株式会社に改め、今日に至っています。