味の素グループ統合報告書2017
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24249689682016年度事業利益(IFRS基準)事業利益への影響(億円)2016年度営業利益表示組替による影響*1. Base Erosion and Profit Shifting:税源侵食と利益移転のれんの非償却化持分法損益の測定差異す。この戦略KPIによって、例えば製品の取扱店舗数や店舗における回転数などを事業部門ごとにモニタリングすることが可能になり、総合的な経営判断ができるように仕組み化しています。全体の強化・専門性の向上とグループ横断的サポート機能の効率化を目指してグローバル組織体制を再編し、グループ共通費の売上高比率も2016年度の3.2%から2020年度には2.5%とすることを目標としています。 当社は今、2020年度にグローバル食品企業トップ10クラス入りを確実に実現できるかどうか、その信用を株主・投資家をはじめとしたステークホルダーから得ることができるかどうかの極めて重要な期間に突入したという緊張感を抱いています。私は事業部を経て、コーポレート部門の役員となり、このたび財務を含むコーポレート統括を担当します。経営企画、財務・経理、法務などのコーポレート部門はそれぞれが専門性を高め、戦略的に一体化することで新たな視点を相互に取り入れながら、プロアクティブにリーダーシップを発揮し、経営基盤の強化につなげていきます。退職給付費用の測定差異 等確かな足跡、新たなる一歩財務担当役員メッセージでの将来性、事業機会の大きさを分析し、多面的で総合的な投資判断ができるようにしています。 また、当社を取り巻くマクロ経済環境は不透明感を 増していることを踏まえ、外部環境に左右されずに各事業部門が最低限コミットできる戦略KPIを設定していま 味の素グループの海外比率は売上高、事業利益ともにすでに5割を超えています。それに伴い、足元でBEPS*1をはじめグローバルに対応が迫られる案件が増えており、グローバルHQと各拠点との連携がこれまで以上に不可欠になりつつあります。また、高い専門性が求められるケースも増えてきており、グローバルHQにおける優秀な財務人財の確保と育成を基盤に、戦略的な機能を集約し、イニシアチブを発揮・強化することが必要です。国際税務をはじめとしたルール遵守の徹底もさることながら、ビジネスそのものの利益率を高め、効率的・効果的な財務戦略を実行していくという視点がますます重要になっています。今後は、事業利益はもとより、当期利益の向上も目指し、その他の営業損益のマネジメントや業績影響の大きい連結子会社の持分比率引き上げに戦略的に取り組んでいきます。また、こうした取り組みは財務部門のみならず、コーポレート全体でイニシアチブを発揮していくことが必要です。コーポレート 味の素グループは、グループ内外における財務情報の国際的な比較可能性の向上と株主・投資家の皆様をはじめとするステークホルダーとのコミュニケーションの向上を目的として、2016年度の有価証券報告書における連結財務諸表からIFRSを適用しています。国際財務報告基準(IFRS)の任意適用について241,000750500250(日本基準)*2*2. 2016年度営業利益(日本基準)は監査を受けていない参考数値となります。0853446666‒18財務人財の育成とリーダーシップのあり方について

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