味の素グループ統合報告書2017
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 ベトナムには学校給食法がなく、小学校の給食は各学校の 教員および調理スタッフに任されており、栄養バランスのガイドラインもないため、健全な発育に役立つ給食が実施できているとは言い難い状況です。また、農村部の子供を中心に必要な 栄養素が不足している一方で、都市部では肥満、高体重の子供が増加しているなど様々な栄養課題を抱えています。こうした状況の抜本的解決に取り組むため、AVN社では2012年に「学校給食プロジェクト」(以下、SMP)を立ち上げ、小学校給食の品質改善を総合的にサポートし、子供の健康増進・栄養状態改善に資する取り組みを展開してきました。その結果、教育訓練省や保健省において給食の重要性認知が大幅に進み、2017年1月には全国の調理施設を有する小学校(3,880校)にAVN社が開発した献立ソフトの導入が決定されました。栄養バランスのとれた献立メニューは、AVN社が自社の製品を使用してレシピ開発しているため、AVN社製品の販売増加に寄与するとともに、多くのメディアでもSMPの取り組みが紹介されており、一連の取り組みがコーポレートブランド価値の向上にもつながっています。2017年3月21日には、国会へSMPの取り組み報告があり、今後は幼稚園に展開することも決定され、ベトナムにおける栄養改善への取り組みをさらに拡大していきます。ASVアワードとは? 味の素グループは、ASVを中核に据えた事業を展開しています。今後、各国・地域でASVを進化させていくためには、従業員一人ひとりがASVの考え方と重要性を理解し、実践していくことが重要と考えています。 このような組織風土を醸成していく施策の一つとして、革新性・独創性のある事業活動を通じて社会価値と経済価値を共創した取り組みを表彰する「ASVアワード」を新設しました。ASVアワード大賞に選定された取り組みは統合報告書でご紹介していきます。栄養や食事マナーに関する授業の様子生徒に食物に関する知識を説明するプロジェクトスタッフ笑顔が絶えないホーチミンの小学校での給食風景取り組み紹介33「学校給食プロジェクト」(School Meal Project)

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