味の素グループ統合報告書2017
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*1. 使用するバイオマス(もみ殻)燃料は、植物の成長過程でCO2を吸収するため、燃やしてもCO2排出量がゼロ(カーボンニュートラル)とみなされ、それから得られるエネルギーは「再生可能エネルギー」と位置づけられる。*2. 熱源より、電力と熱(蒸気)を生産し供給するシステムの総称であり、国内では「コジェネ」あるいは「熱電併給」、海外では、“Combined Heat & Power”あるいは“Cogeneration”等と呼ばれる。タイ・アユタヤ工場燃料のもみ殻特集 3ASVの取り組み事例紹介 タイ味の素社では、今後も事業成長が見込まれるタイでのCO2排出量の削減とコスト低減を目的に、2016年4月より、 うま味調味料「味の素®」を生産するタイ味の素社のアユタヤ工場に、味の素グループで初めて再生可能エネルギー*1であるもみ殻を燃料とするバイオマスコジェネレーションシステム*2を導入しました。これによって、それまで使用していた化石燃料の使用量をゼロにし、バイオマス燃料にすることで年間約59,000トンのCO2排出量削減を実現しました。また、購入電力の一部を自家発電に切り替えることでエネルギーコストの低減や停電時の機会損失リスクの低減にもつなげています。味の素グループでは、これまでにもタイ、ベトナム、ブラジル、フランスでバイオマス燃料の使用実績がありましたが、アユタヤ工場に導入したコジェネレーションシステムでは、もみ殻の調達から運転・保守、副生物の焼却灰の有効利用までを含め、全て自前で管理しています。過去から蓄積してきたバイオマス燃料利用技術の積極的拡大と併せて、今後も地球環境に配慮した生産活動を継続していきます。味の素グループは、各地域や各事業でもASVの進化に取り組んでいます。ここでは、タイにおける環境負荷低減の取り組みと「食」を通じたアスリート支援の取り組みについてご紹介します。34事例 1バイオマスコジェネレーションシステムの導入による 地球環境に配慮した生産活動の実現味の素グループならではの取り組みによる ASVの進化

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