土壌調査とその対応

2003年8月28日
味の素株式会社

味の素株式会社川崎事業所(味の素パッケージング株式会社敷地)
環境調査結果報告

1.背景及び調査目的

平成14年8月味の素株式会社グループ関連会社も含む「土壌汚染防止に関する基本方針」が定められ、川崎事業所においても土壌・地下水を中心とする調査を実施し既にホームページで公開しております。今回、川崎事業所所有地で、隣接する味の素パッケージング株式会社の敷地内につきましても同様の調査を行いましたので報告いたします。

2.調査結果ならびに対策

(1)表土について

味の素パッケージング(株)敷地につきましても、川崎事業所と同様そのほとんどは舗装されており、花壇や舗装されていない裸地部の表土部分(39地点)の重金属(鉛・砒素・総水銀)について分析を実施いたしました。その結果、鉛が20地点、総水銀が17地点で、環境基準を超過しておりました。尚、基準値を超過した区域について大気中のそれぞれの濃度測定を行ないましたが、検出されませんでした。
従って、表土からの直接摂取のおそれはなく、近隣の皆様、敷地内就労者及び周辺環境への影響はないと判断しております。
尚、表土における総水銀が基準値を超過した原因は、昭和13年から昭和49年まで川崎事業所で水銀を触媒とする苛性ソーダの製造を行なっており、そこからの廃棄物由来と考えられます。一方、鉛に関しては使用履歴がなく不明であります。
また、基準値を超過した箇所に関しては、万全を期すべく表土の入れ替えを中心とした対策を実施いたしました。

(2)地下水

地下水は、敷地境界を中心に7箇所に観測井戸を設置し調査を行いました。分析は、地下水環境基準項目中23項目を対象に行いました。その結果、ほう素が、第2帯水層という深井戸5箇所で、環境基準をわずかに超過しておりました。原因としましては、川崎事業所及び味の素パッケージング(株)における使用履歴がないことや、過去この付近は多摩川河川敷であったこと等から、自然由来であると思われます。

3.今後の管理について

今後、地下水モニタリングの継続、覆土・客土等の管理強化を実施し、近隣の皆様、敷地内就労者、周辺環境への影響が生じないよう管理を徹底してまいります。

以上