いのちのための活動紹介 
豚や鶏のエサにアミノ酸をまぜて、排泄物由来の温室効果ガスを減らしています。

いのちのための活動紹介

豚や鶏のエサにアミノ酸をまぜて、排泄物由来の温室効果ガスを減らしています。

豚や鶏などの家畜の排泄物と、温室効果ガスの排出には、実は深い関係があります。
そしてその温室効果ガスの削減に、私たちの製造する飼料用アミノ酸が貢献できることがわかりました。
家畜の栄養バランスと環境問題の双方によい影響を及ぼす、アミノ酸のチカラをご紹介します。

地球温暖化というと「二酸化炭素(CO2)の排出が増えている」ことが原因として語られがちですが、一酸化二窒素(N2O)なども温室効果ガスであることをごぞんじでしょうか?
N2Oは、CO2の約300倍の温室効果を持つとされています*1。このN2Oの発生原因のひとつとして注目されているのが、豚や鶏などの家畜の排泄物とその処理工程です。

動物は生きていくために複数のアミノ酸を必要とし、自分で作れないものは食物や飼料として摂らなければなりませんが、そのうちひとつでも不足してアミノ酸バランスが崩れると、せっかく摂った他のアミノ酸も有効に使えずに、利用できないアミノ酸を窒素化合物として糞尿中に排出してしまいます。
家畜の場合、トウモロコシや小麦が飼料として多用されていますが、それだけでは不足しがちなアミノ酸があります。一般的には大豆粕などを配合することで不足しがちなアミノ酸を補うことができます(慣用飼料)。味の素(株)はリジン、スレオニン、トリプトファンといった不足しがちなアミノ酸を飼料用に提供し、不足分を補えるようにしています。

家畜の飼料のアミノ酸バランスが改善されると、ムダな排泄が減ります。これにより、家畜から出る排泄物由来の温室効果ガスを一般的なエサと比べて、約3割 *2 減らすことができます。元気で健康な家畜を育てることが、地球温暖化防止に繋がるのです。今、飼料用アミノ酸は栄養面での効果だけでなく、環境に対する効果でも注目され、世界中で使われています。
そして、これまでの飼料用アミノ酸は主に豚や鶏用に開発されたもので、乳牛を対象にしたものは初めての試みとなります。乳牛は米国国内だけで900万頭が飼育されており、今後、ビジネスの面でも環境負荷低減の面でも大きな可能性を秘めた商品と考えています。
また、リジンの原料となるトウモロコシは、面積あたりの収量が大豆の約3倍と大きいので、飼料に使う大豆粕の一部をトウモロコシと飼料用リジンに置き換えれば、飼料穀物を育てるための耕地面積を削減することにもつながります。
飼料用アミノ酸の適切な利用が広まることで、畜産業に由来する温室効果ガスの削減も進展すると考え、私たちは普及に力を入れています。

*うま味調味料「味の素」は、味の素(株)の登録商標です。