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2017年7月20日
味の素(株)、欧州における
コンシューマー食品事業基盤を強化
~フランスの冷凍食品会社ラベリ・テレトル・スージェレ社を買収(企業価値約27億円)~

 味の素株式会社(社長:西井孝明 本社:東京都中央区)は、連結子会社である欧州味の素食品社(社長:アラン・ブリオン 本社:フランス共和国パリ市)を通じて、フランスのラベリ・テレトル・スージェレ社(代表者:Lilas France S.A.S. 本社:フランス共和国 ル ヌブール市、以下LTS社)を買収することを決定し、2017年7月19日(現地時間)、欧州味の素食品社とLTS社の親会社であるラベリ・ファイン・フーズ社(以下LFF社)が株式売買契約を締結しました。本買収により、当社は、LTS社の生産基盤および家庭用販売チャネルでの市場到達力と、味の素グループのスペシャリティ(製品開発・生産技術力)を統合し、フランスにおける冷凍食品事業基盤を拡充します。今後、欧州におけるコンシューマー食品事業を一層強化し、同事業の成長を加速します。

 欧州の冷凍食品市場は2015年で約410億ユーロ(約5.2兆円、出典:Euromonitor 2016)と巨大であり、安定的に成長しています。中でもアジアン市場は近年二桁成長を続けており、約5億ユーロ(約640億円;2016年当社推定)に達しています。欧州味の素食品社のコンシューマー食品事業の2016年度売上高は約45百万ユーロ(約58億円)で、主に冷凍食品を外食用を中心に販売しています。

 LTS社は主にフォアグラ、スモークサーモン等のチルド食品を製造・販売するLFF社の冷凍食品事業子会社で、2016年度の売上高は約50百万ユーロ(約64億円)に達します。LTS社は現在フランスを中心に事業展開し、高品質なデザートやアペリティフ(パイ生地のおつまみ)でフランスNo.1ブランドの「LABEYRIE」製品や、「Blini」ブランド製品、パイやリゾット等を大手流通に販売しています。当社は、今回の買収により、餃子を強みとする味の素グループ製品をLTS社の家庭用販売チャネルで拡売し、加えてLTS社製品を当社の既存外食用販売チャネルで販売することで、フランスにおける冷凍食品事業基盤の拡充を図ります。更に、高品質なLTS社製品の他国への展開も進めていきます。

 買収金額は、LTS社の企業価値を21百万ユーロ(約27億円)とし、LTS社の全株式対価およびLFF社がLTS社に対して有する債権を合わせたものになる予定で、本年11月(予定)に欧州味の素食品社がLTS社の全株式を取得した後に確定します。

 当社は、2017-2019中期経営計画において、食品事業における地域ポートフォリオ強化を通じた確かな成長を重点戦略に掲げており、北米・欧州においては、スペシャリティを生かした製品展開により、アジアン冷凍食品において圧倒的No.1を目指します。今後も、各国・地域の食生活・食文化に適合したカテゴリ展開を通じて、現地の生活者のより健やかな生活に貢献します。

 なお、本件が当社の2017年度業績に与える影響は軽微です。

※ 1ユーロ=127.97円(2017年6月末レート)

参 考
ラベリ・テレトル・スージェレ社の概要
(1) 会社 LABEYRIE TRAITEUR SURGELÉS S.A.S.
(2) 所在 フランス共和国 ル ヌブール市
(3) 設立時 2010年(LFF社がBrossard Frozen Foodを買収した年を記載)
(4) 代表 Lilas France S.A.S.(LABEYRIEグループのホールディングカンパニー)
(5) 売上 約50百万ユーロ(約64億円)
(6) 従業員 316名(2017年4月時点)
(7) 事業内 冷凍食品の製造・販売
(8) 資本 6百万ユーロ(約8億円)
(9) 株主構 ラベリ・ファイン・フーズ社 100%

欧州味の素食品社の概要
(1) 会社 AJINOMOTO FOODS EUROPE S.A.S.
(2) 所在 フランス共和国 パリ市
(3) 設立時 2003年10月
(4) 代表 社長 アラン・ブリオン(Alain Vrillon)
(5) 売上 183百万ユーロ(約234億円)
(6) 従業員 261名(2017年4月時点)
(7) 事業内 調味料、酵素製剤の製造・販売、その他加工食品の販売
(8) 資本 82百万ユーロ(約105億円)
(9) 株主構 味の素株式会社 100%

株式取得後の株主構成
(1) 株主構 欧州味の素食品社 100%
(2) 株式取得 2017年11月(予定)

欧州味の素食品社とLTS社の関係性

LTS社の主要製品

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