2017年10月17日
味の素株式会社(社長:西井孝明 本社:東京都中央区)は、連結子会社である味の素オムニケム社(社長:ピーター・シュタイク 本社:ベルギー王国 ウェッテレン、以下、AOC社)を通じて、スペインで農業資材事業の子会社を傘下に持つアグロ2アグリ社(CEO:マニュエル・デ・トマス 本社:スペイン王国 バレンシア、以下、A2A社)の株式売買契約をA2A社の単独株主であるダデロス社(CEO:マニュエル・デ・トマス 本社:スペイン王国 バレンシア)と締結し、同社の株式の過半数を取得しました。欧州を中心に農業分野で急成長している新市場へ本格的に参入し、更なる農業資材事業の成長を目指し、欧州における同事業の売上高※1(2社合計)を2020年までに1.5倍(2017年見込比)の60百万ユーロ(約80億円)に拡大します。
A2A社は主にアミノ酸をベースとしたバイオスティミュラント製品※2の製造・販売を行っており、農薬や肥料メーカー等に原料を供給するB to B事業やB to C向けにマーケティングと販売を行う複数の関係会社を保有しています。製品開発力を強みに現在、世界50カ国以上で事業展開しており、過去5年にわたり年率二桁成長しています。
世界のバイオスティミュラント市場は農業における環境負荷低減の意識の高まりにより2014年に約16億米ドル(1,804億円)、それ以降、年率約14%で伸長し、2020年に約35億米ドル(3,946億円)の規模に拡大すると見込まれています。中でも、欧州は全体の約4割を占める最大の市場で、2020年には約14億米ドル(1,578億円)にまで成長すると見込まれています。(出典:MarketsandMarkets 2016)
AOC社は1778年に設立され、主に医薬中間体、原薬等の製造・販売を行い、グローバルに事業を展開しています。農業資材事業も手掛けており、独自の配合ノウハウに基づき、顧客のニーズに合わせた提案力を強みに、農作物の保護に応用される界面活性剤※3を農薬・肥料用等の原料用途として製造、「Tensiofix®」のブランドで販売し、世界60カ国以上でB to B事業を展開しています。
当社は今回の株式取得により、AOC社とA2A社の両社の強みを活かして共同で製品開発や新顧客開拓を進め、成長が見込まれるバイオスティミュラント市場に本格的に参入し、欧州における農業資材事業のスペシャリティ化を推進します。これにより、欧州における農業資材事業の売上高を2020年までに1.5倍(2017年見込比)の60百万ユーロ(約80億円)に拡大します。
味の素グループは“食品とアミノサイエンス事業”を通じて、人と動物、植物への栄養に貢献し、“Eat Well,Live Well.”のコーポレートメッセージのもと、「確かなグローバル・スペシャリティ・カンパニー」の実現を目指します。
参 考
■味の素オムニケム社の概要
■A2A社の概要(2017年9月時点)
■ダデロス社の概要
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