2017年12月21日
味の素株式会社(社長:西井孝明 本社:東京都中央区)は、株式会社農心(副会長:辛 東原、代表理事(社長)朴 焌 本社:韓国 ソウル特別市 以下「農心社」)と合弁による粉末スープ生産会社設立に合意し、本日、合弁事業契約を締結しました。資本金は130億ウォン(約13億円)で、出資比率は当社51%、農心社49%です。合弁会社は2018年1月に韓国の京畿道(キョンギド)に設立予定で、2019年9月の現地生産品(個食粉末スープ
「VONO®」(ヴォーノ)※)発売を目指します。製造は合弁会社が行い、販売は韓国味の素株式会社(以下「韓国味の素社」)と提携関係にある農心社が行います。これにより、当社は今後、韓国におけるコンシューマー食品事業拡大を加速します。
当社は韓国において1983年にソウル事務所を開設、2003年に加工食品企業および外食向けの調味料の販売促進や技術サポート等を行う韓国味の素社を設立しました。
2006年より家庭用量販店への強い販売力を持つ農心社に風味調味料や個食粉末スープ「VONO®」等の販売を委託し、コンシューマー食品事業を強化しています。当社グループと農心社とは、予てより加工食品(即席麺・スナック菓子)向け事業においても取引があり、良好な関係にあります。
韓国の粉末スープ市場は約580億ウォン(約60億円)で、2014年~2016年の年平均成長率は7%と安定成長を続けています。そのうち韓国味の素社が参入している個食粉末スープ市場は全体の約4割を占め、成長率は26%と市場全体の成長を牽引しており、「VONO®」は70%超の圧倒的なシェアを獲得しています。韓国における個食粉末スープの一人当たり喫食頻度は0.6食/年と日本の約10分の1の水準ですが、近年の朝食パン需要の拡大、一人暮らし世帯増加や女性の社会進出による簡便化ニーズの高まりを背景に、更なる市場拡大が見込まれます。(2016年、当社調べ)
韓国で販売されている個食粉末スープ「VONO®」製品ラインアップ
今回の合弁会社設立により、味の素グループの製品開発・生産技術力と、農心社の家庭用市場向け販売力を組み合わせることで、韓国におけるコンシューマー食品事業拡大を加速します。併せて、韓国での現地生産化および原料調達を進めることで、為替影響軽減とコストダウンを実現し、事業構造強化を図ります。
今後は、個食粉末スープの品種拡大、容器入りスープや粉末ソースの展開等、現地生産化を活かした事業の多角化を図り、2022年度には売上高50億円を超えるコンシューマー食品事業規模(2016年度比2.5倍以上)を目指します。
当社は、2017-2019中期経営計画において、食品事業の地域ポートフォリオ強化を通じた確かな成長を重点戦略に掲げています。その中で韓国はRising Starsと位置付けており、既存品の強化に加えローカルトッププレーヤーとの連携を通じた事業拡大を目指しています。今後も各国・地域の食文化・食習慣に合ったカテゴリ展開を通じて、現地の豊かな食生活に貢献します。
なお、本件が当社の2017年度業績に与える影響は軽微です。
※ 「VONO®」は、味の素グループの海外コンシューマー食品事業におけるスープの統一ブランドです。
現在韓国をはじめ、ブラジル・台湾にて展開しています。
参 考
■株式会社農心の概要
■韓国味の素株式会社の概要
*1韓国ウォン=0.1038円(2017年11月末レート)
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